梨状筋は、骨盤の深層に位置する小さな筋肉です。仙骨の前面から起始し、大腿骨大転子に停止します。その形状が梨に似ていることから、この名前が付けられました。
梨状筋の主な機能は、股関節の外旋と外転です。また、歩行時の骨盤の安定化にも寄与します。
この筋肉は、坐骨神経が通過する経路の一部を形成しており、梨状筋症候群と呼ばれる症状の原因となることがあります。
梨状筋症候群は、筋肉の過緊張や肥大により坐骨神経が圧迫され、臀部や下肢の痛みやしびれを引き起こします。
一方、スポーツ活動、特に走行や回転動作の多い競技において、梨状筋は重要な役割を果たします。
その為、適切なストレッチングと筋力トレーニングは、梨状筋の機能を改善し、股関節の可動性と安定性のバランスを保つのに役立ちます。
また、腰痛や坐骨神経痛の予防にも効果的です。